グローバル化が進む今、国際化と異文化理解は、私たちの日常のすぐそばにあります。
国際化というと、海外出張や留学のような大きな出来事を思い浮かべがちです。でも実際は、もっと小さな場所から始まっています。 たとえば、駅の放送で聞こえる外国語の案内、駅の表示や飲食店メニューの多言語化、コンビニで見かける外国人従業員の多さ、など、 こうした日常の場面こそ、いまの日本の国際化を映す最前線です。
実際に、日本を訪れる外国人旅行者は増え続けています。2025年の訪日外国人旅行者数は4,268万人と過去最高を記録し、旅行消費額も約9.5兆円で過去最高となりました。2026年に入ってからも高水準が続いており、国際化は一時的なブームではなく、社会の地形そのものを変えつつあります。 ここで考えたいのは、異文化適応は語学力だけで勝負してよいのか、ということです。 例えば、日本に来た外国人が道に迷っている時に、外国語を全く話せない日本人に道案内をしてもらった話があります。 私もタイのお店でタイ語が話せないのに、身振り手振りで相手に理解してもらえたことが何度もあります。 大事なのは、正しく話すことより、相手の状況を想像して行動できることかもしれません。

日本では当たり前の地下鉄や電車内での通話禁止も、他の国では皆普通に通話しています。 先日もタイの電車内で大声で通話している日本人がいました。おそらく日本ではやらない行為も、環境が変わることで行動が変わっている実例です。 一方で、日本の電車や地下鉄で飲食している人をたまに見かけますが(先日JR車内でハンバーガーのセットを食べている人を見ました!)、これはタイでは罰金に相当する禁止行為です。 国際化とは、外国のことを単に知るだけでなく、自分が当たり前に思っている常識を少し疑ってみる力でもあるのです。相手や状況に合わせた柔軟性も含まれるでしょうか?

つまり、これからの国際化で求められるのは、完璧な語学よりも、やわらかい観察力と柔軟性です。世界は遠くから来るのではなく、もう近所まで来ています。今日の生活シーンでの観察や気づきが、案外いちばん新しい国際化かなのもしれません。
日本で働く外国人は257万人を超え、国際化は職場でも身近になっています(厚生労働省のデータ|nippon.com)。海外に行かなくても異文化と向き合う時代について、データをもとにグローバル人材育成の4つの課題で整理しています。異文化理解の力は、無料のCQ診断で確認できます。

石村 和義 株式会社 A-More 代表取締役
中国やASEANにおいて、いち早くワークモチベーション、ワークエンゲージメントなどの調査を行い、国際化の中でどのように仕事を楽しく生き生きと行う事ができるかという視点からのコンサルティングを行ってきた。
今回の CQ-Japan プロジェクトの基礎調査においても多くの情報を提供している。