東南アジアのカルチャーショックから、私がCQにたどり着くまで

「見たことないもの」が、、、なんとびっくり世界標準だった!

東南アジアで暮らし始めた頃、私は毎日のように小さなカルチャーショックを受けていました。中でも一番大きかったのは、日本で「見たことがない」と思っていたものが、実は世界では当たり前に使われていたことです。ここでは、そのとき感じた2つの驚きを紹介します。

東南アジアのビジネスで見た、尊敬されているのに選ばれない日本製品

約15年前、東南アジアで暮らし始めて、最初に驚いたことがあります。

今思えば、それが私にとって最初の、そして最も大きなカルチャーショックでした。

それは、日本がとても尊敬されていることでした。「日本製は壊れない」「日本人は約束を守る」。現地の人たちから、何度もそう言われました。日本人として、素直に誇らしい気持ちになりました。

ところが、街を歩き、店に入り、実際の生活を始めてみると、別の現実が見えてきました。身の回りにある家電、スマートフォン、車、日用品、そしてサービス。その多くが日本製ではなかったのです。日本品質は尊敬されている。しかし、市場で選ばれているのは別の国の製品やサービスでした。

カルチャーショックの例:「こんなの、見たことも聞いたこともない」

東南アジアで受けたカルチャーショックの例

さらに戸惑ったのは、名前も聞いたことのないメーカーや、日本では見かけない規格に次々と出会ったことです。

例:blackberry?なんだこれは? LG?当時は日本では見なかった?
  UPI?信頼できるの? 新しい鉄道の作りの雑さ。ドアの開閉が怖い・・・(当時の話です)

最初は「こんなの、見たことない」「日本の方がしっかりしているのに」と思っていました。しかし、しばらくして気づきました。見たことがなかったのは、私の方だったのです。それらは、世界の多くの国で当たり前に使われているものでした。知らなかったのは、日本の中だけで暮らし、日本の中だけで仕事をしてきた私自身でした。

「ガラパゴス」という言葉を、これほど実感したことはありません。

品質だけでは、選ばれない

日本の製品やサービスの品質は、今でも世界に誇れるものです。それは間違いありません。

ただ、品質が高ければ自然に選ばれる時代ではなくなっています。相手の国の人が、何を大切にしているのか。どんな価格で、どんな使い方を求めているのか。どう伝えれば信頼してもらえるのか。

それを理解しないまま「良いものを作れば分かってもらえる」と考えていては、どれだけ品質が高くても、世界の市場からは少しずつ取り残されてしまいます。では、日本が取り残されず、国際的な競争力を高めるためには、何が必要なのか。東南アジアで暮らしながら、私はずっとそのことを考えていました。

東南アジアのビジネスで品質だけでは選ばれない日本製品

帰国した1週間で、3回聞いた言葉

そんな中、仕事で日本に1週間だけ一時帰国しました。その週の間に、偶然にも3つの取引先から、同じ言葉を聞いたのです。

「CQって、ご存じですか?」

恥ずかしながら、私はCQという言葉をまったく知りませんでした。

(CQ(Cultural Intelligence:文化的知性)とは、異なる文化や価値観を持つ人と関わるときに、状況を理解し、自分の行動を調整しながら成果を出す力のことです。IQ、EQに続く「第3の知性」として、海外の研究者によって提唱されてきました。)

話を聞けば聞くほど、私の中でバラバラだった考えが、一つにつながっていきました。東南アジアで感じたことの答えは、これではないか。日本に今、本当に必要なのは、この考え方ではないか。

2カ月、夜の時間を使って

CQを広めるために、まず自分たちの「今の状態」を知る仕組みが必要だと考えました。

当初は助成金を活用して、外部にシステム開発を依頼することも検討しました。しかし、私自身、イーネットというIT企業を経営しています。それなら、自分の手で作ろう。そう決めて、昼間は通常の仕事をし、夜の時間を使って開発を続けました。そして約2カ月をかけて、CQを測定するシステムを作り上げました。

国際的なCQの理論をベースにしながら、知識に関する部分は、日本の文化や商習慣に合わせて独自に設計しています。

日本の強みを、世界で活かすために

日本には、品質へのこだわり、誠実さ、細やかな気配りといった、世界に誇れる強みがあります。

しかし、その強みは「伝わって」「選ばれて」はじめて価値になります。

そのために必要なのは、語学力だけではありません。相手の文化や価値観を理解し、自分のやり方を柔軟に変えながら、一緒に成果をつくる力です。それがCQです。

かつての私のように「見たことない」で止まるのではなく、「なぜ、これが選ばれているのだろう」と考えられる人が増えれば、日本はまだまだ世界で戦えるはずです。

CQは、日本が世界から取り残されないための、そして日本の強みを世界で活かすための力だと、私は考えています。

伝えたいこと

私から皆さんに伝えたいことは、山ほどありますが、今回のコラムはここまでにします。

まずは、あなたのご自身のCQを測ってみませんか。

国際比較では、日本は「上級管理職の国際経験」の評価が調査対象国の中で最も低いという結果も出ています(IMD世界人材ランキング)。CQの4つの要素についてはCQとはで、日本企業の課題はグローバル人材育成の4つの課題で解説しています。あなたのCQは、無料のCQ診断で測ることができます。

 

大石雄 株式会社イーネット代表取締役社長

大石 雄 株式会社イーネット 代表取締役社長

25年位、技術系の企業セミナー講師を行っており、現場からは完全に離れていたが、CQの話を聞いて血が沸き立ち、久しぶりに、自分ひとりでこのシステムを構築。昼は通常の業務、夜に個人の時間を使って、試行錯誤しながら、CQ-JapanのWEBシステムを完成。2か月の時間を要したが、勉強になった。。。
分析言語も、勉強になりました。。。(R言語)
(システム開発は、嫌いではないが、こりごり。。。)

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